カルビーのポテトチップス製造課長が語る仕事のやりがい
“次の時代を担うのはあなた”の意を込め、新卒採用に合わせて不定期連載している「NEXT is NOW」。現場で活躍しているさまざまな社歴や職種の人財を紹介しています。
今回は、各務原工場(岐阜県)の山本高也さんです。ポテトチップス製造課の課長を務める山本さんに、仕事のやりがいやこれまで挑戦したこと、大切にしていることなどをお聞きしました。
ポテトチップスの製造に関わる仕事
―まずは、現在の仕事内容を教えてください。
山本:主にポテトチップスの生産管理、製造課のメンバー約170名のマネジメントを担当しています。
―具体的にはどんなことをしているのでしょうか。
山本:工場での1日はモーニングレビューから始まります。工場長や課長が集まり、直近の課題やトラブルの報告、共有事項を確認するミーティングです。
その後、ポテトチップス製造課が担当する製造現場の巡回に移ります。ポテトチップスの製造工程はじゃがいもの皮などを取り除くトリミング、フライ、包装などに細かく分かれていますから、ひとつずつ回ってその日の状況を確認していきます。日によって使用するじゃがいもの特徴が異なるため、おいしいポテトチップスをつくるためには各工程で細かな設備の調整が必要です。現場巡回の際にはメンバーとコミュニケーションも大事にしています。
午後はメンバーとの面談やパートナー会社との打ち合わせなどを行っています。各務原工場のポテトチップス製造に関わるあらゆることを担当しているので、仕事は挙げればきりがありません。
―現在はポテトチップス製造課の課長の山本さんですが、課長になるまではどのような仕事をされてきたのでしょうか。
山本:私は入社してから20年間、ポテトチップスの製造に関わり続けています。最初の12年間は包装工程を担当し、8年目からは包装チームのリーダーとなる班長も務めました。その後、ポテトチップスの製造工程全体を管轄する主任になり、現在は課長になって4年目です。
―主任からは製造工程の全体を担当するのですね。
山本:最初は苦労しました。包装工程を担当した期間が長かったので、他の工程については知らないことが多かったんです。主任になると各工程のメンバーからトラブルの連絡を受けて現場に向かうことが多いのですが、場所がわからずなかなかたどり着けないなんてこともありました。
まずはこれまで経験していない工程のことも知らなければメンバーの役に立てないと思い、当時はとにかく必死に勉強しましたね。分からないことは恥ずかしがらずに積極的に聞くようにしました。
班長時代に経験したビッグプロジェクト
―これまで挑戦した、印象に残っているエピソードはありますか?
山本:包装工程の班長をしていた時に、包装機の自動化プロジェクトのメイン担当を任されたんです。当時、完成したポテトチップスは人の手で段ボールに詰めていました。これをすべて自動化するため、新たな設備を導入するというプロジェクトでした。
規模の大きな工事が伴うため、パートナー会社の方や関連部署のメンバーと頻繁にやりとりし、スケジュールを組んだり、人員配置を検討したり、様々な課題に取り組む必要がありました。初めての経験ばかりで、とても忙しかったことを覚えています。
数カ月かけてやっと設備の導入が完了したのですが、その後も大変でした。導入後3カ月はトラブル続き。機械がうまく稼働せず、製造ライン全体を止めてしまうこともありました。せっかく自動化したはずなのに、メンバーにかえって負担をかけてしまうというのは歯がゆくて…会社でメンバーの顔を見るのが苦しい時期もありました。
そんな中でも、同じ思いでプロジェクトに取り組む仲間がいることは心強かったです。1日でも早く順調に稼働させたいという気持ちが強く、機械の手順書をつくったり、整備方法を学んだりすることで、徐々にトラブルの数を減らしていきました。
メンバーの役に立てたと感じたときは達成感がありました。現在も設備の導入や改善に携わることがありますので、当時の経験が活きているように思います。
メンバーの成長がやりがい
―仕事のやりがいや魅力を教えてください。
山本:現在は課長という立場もあり、人の成長が直にわかることが大きなやりがいだと感じます。業務の中でメンバーに対して課題を設定することもありますが、それを乗り越え成長するメンバーの姿を見るのはとても嬉しく頼もしく感じます。自分自身が目指すチームに近づいたなと、パズルのピースがはまったような感覚もありますね。
―どんな時にメンバーの成長を感じるのでしょうか。
山本:コミュニケーションの中で成長に気づくことが多いです。例えば、今まで言われるがまま行動していたメンバーが自分自身の意見を述べてくれた時。考えて仕事をしてくれているなと感じます。あとは、まわりから頼られているメンバーを見たときも心強く感じます。
各メンバーの成長を感じるためにも今の状態を知っておくことが必要です。だからこそ日々のコミュニケーションは大切にしています。
野球から学んだ大切なこと
―仕事で大切にしていることや意識していることはありますか。
山本:私は昨年まで、息子が所属する少年野球チームの監督をしていたんです。選手たちとのコミュニケーションの中で気づいたことを今も大切にしています。
まずは好きになってもらうこと。選手たちにはまず野球を好きになってもらえるように努めていました。好きになると練習したくなる、すると自分で練習するようになり野球が上手くなる、結果が出て野球がもっと好きになる。そんなよいサイクルが出来るのを見てきました。ポテトチップス製造課のメンバーにも仕事を好きでいてほしいと思っています。そのためにメンバーには様々なミッションを設定し、できたことに対してはしっかりと称賛することにしています。“出来た”という成功体験の積み重ねが大切だと思うんです。
また、指示の際には目的・理由を伝える事も意識しています。野球を教えていた時でも「こうしなさい。」ではなく、「~だから、こうした方が良いんだよ。」などと理由を添えると選手の理解度が大きく高まります。そんな経験から、メンバーに依頼をするときには、なぜお願いをしているのか目的を伝えて納得して取り組んでもらうように心がけています。
一歩ずつ、着実に進む
―今後の目標はありますか。
山本:まずは製造課長として、目の前にある課題に取り組んでいこうと思います。これまでも自分自身で課題を設定し、一つひとつクリアすることでステップアップしてきました。一歩ずつ前に進んでいった結果、自信が持てたらいつか次のステップにも挑戦してみたいな思います。
―最後に学生へのメッセージをお願いします。
カルビーは思い切ってチャレンジできる会社だと思います。私自身まったく別の業界からカルビーに飛び込みました。入社後は工具の使い方からマネジメントについてまで、会社の中で学ぶ機会も多くありました。意欲や関心があればとても成長できる環境だと思います。
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文・写真:瀧澤 彩