数字をもとにカルビーグループ全体を把握し成長させる。財務の仕事
“次の時代を担うのはあなた”の意を込め、2024年4月入社の新卒採用に合わせてはじまった連載「NEXT is NOW」。現場で活躍しているさまざまな社歴や職種の人財を紹介しています。
1人目は、財務経理・IR本部で活躍する西尾珠里さんです。カルビー単体や海外子会社の業績分析から、BP(ビジネスプラン)の策定、秘書業務など多岐にわたって仕事をされています。現在の仕事内容ややりがい、今後のキャリアについて話を聞きました。
数字をもとに、数字以外のことも把握する財務の仕事
―まずは、現在の仕事内容を教えてください。
西尾:私の部署ではBPの策定や業績の分析を行っています。BPとは、会社を取り巻く環境を踏まえたうえで、事業の持続的成長につなげていく、年度ごとの計画です。ほかにも取締役会や経営委員会で行う財務報告の資料作成、確定給付年金の運用を行っています。担当は、カルビー単体と海外子会社(アメリカ・イギリス・インドネシア)の売上見通しと業績分析です。計画に対しての着地見込みを出し、計画との差の要因を調べ、資料を月次と四半期で作成しています。決算発表の資料分析のサポート・役員秘書・インドネシア事業の成長に向けたプロジェクトにも参加しています。国内と海外の違いはありますが、会社全体を把握する仕事という点では共通しています。
―数字を扱っているだけでなく、業務は多岐にわたりますね。今の仕事のやりがいは何ですか。
西尾:もともと数字には弱かったのですが、数字を見て違和感に気づけるようになりました。現場に確認するにも、最初は何がどのように変なのかわからず、聞くポイントがわかりませんでした。今では、分かるようになり、例えるなら、内科医が症状を見聞きしてその人が健康なのかどこが悪いのかを発見する感じです。
実際の課題を数字分析や現地確認から抽出し、それらを如何に経営層に報告するか考えるようになり、やりがいを感じています。営業から異動した当初は“数字だけを見る部署”と思い込んでいたのですが、数字をもとに、数字以外のことも把握する仕事でした。そのため、社内のいろいろな部署の人、それこそ海外の人とも密にコミュニケーションをとります。様々な人と接点を持てることも大きなやりがいです。また、経営層の方々が、自分の作った資料をもとに検討されることから、責任感を持って仕事をしています。
異動のきっかけは、“新しい視点を得るため”
―どういった経緯で財務に異動されたのでしょうか。
西尾:営業の仕事を5年間経験し、新しいことにチャレンジしようと考えました。営業経験者はマーケティング部門や営業支援部門に行くことが多いのですが、営業とは違う視点を持ちたかったので、会社全体を把握できる仕事をしてみようと。明確なビジョンがあったわけではないのですが、当時の財務担当本部長に相談したところ「やってみるといいんじゃない」と言われ財務を希望しました。
営業時代は財務とはほとんど関わりが無く、業務イメージも持てない中で異動しましたが、結果、新しい視点を持てるようになり良かったと思っています。
―挑戦したことはありますか。
西尾:今思えば育休後、慣れていない今の仕事に復帰したことが挑戦でした。保育園に入園する都合で子供が1歳になる前に復帰。夜間授乳もしていて体力的につらかったです。
基本的には在宅勤務ですがチームワークを高めるために、週に1日はチームメンバーと日にちを合わせて出社し、情報共有をしています。出社した時に他の部署の人に気軽に聞くことが出来るので良いと思っています。
―今の仕事で大切にしていることはありますか。
西尾:スピード感を大切に仕事しています。時短勤務というのもありますが、全体の業績をいくら完璧に分析しても月末に報告したのでは、対策が遅れて1カ月間無駄にしてしまいます。100%でなくていいので早めに現状を理解するようにしています。業績が締まった後3営業日くらいで6~7割把握して、残りの部分を現地ヒアリングのうえ、分析して月の半ばには報告しています。その時期に子供が熱を出した場合は、夫に休みを取ってもらったり、フレックス勤務を活かして時間を調整しながらやっています。
休みの日は公園へ行ったりプラレールを作ったりしています。営業時代は仕事中心の生活でしたが、今は平日でも生活を大切にしています。夫が子供を見てくれる時はコンサートに行ったりしています。
―今後の目標についても教えてください。
西尾:まだ漠然としていますが、もう一つの新しい視点を持ちたいので、海外事業に関わってみたいと思っています。たとえば、プロジェクトに参加しているインドネシアに興味があります。駐在とは限らないのですが、いつか実務に直接携われたらいいなと思っています。営業にいた時は外国語が話せる人がやる仕事だと思っていましたし、海外事業に興味がありませんでした。財務に来たからこそ見えた世界で興味を持ちました。
チアリーディングに全集中していた学生時代
―学生時代に頑張っていたことはなんでしょうか?
西尾:中高時代からやっていた競技のチアリーディングを大学の4年間もずっとやっていました。部活ではなくサークルだったため、大学からの援助がなく、体育館のレンタル費や大会への出場費を自分たちで捻出しており、チアリーディングの練習とバイトに明け暮れる日々でした。練習とバイトと授業のやりくりを分単位のマネジメントでしていました。
また、やりたいと思ったことは全部やるようにしました。社会人になると時間的制約が大きいので、旅行に行くでも何でもやりたいことはやったほうが良いです。私は大学生の時に海外にたくさん行きました。チアリーディングの練習がオフの時に、アメリカ、ヨーロッパ3カ国、フィリピン・タイ・ベトナム・台湾・韓国などに行きました。海外に行って帰ってを繰り返し、やりたいことはやり切ったと思います。
―就職活動での思い出や大切にしていたことを教えてください。
西尾:じゃがりこがずっと好きだったんです。もともとメーカー志望でなく別の業界を志望していたのですが、カルビーの面接が進んで、思いのほか自分らしさを出せたことが印象的でした。人柄をきちんと見てくれる会社なのだと感じました。最終面接でも、役員の方々が優しく応対してくださり、内定をいただいたら絶対に入社しようと決意しました。
会社に合わせるのではなく、素の自分を出せるように聞かれたことに素直に答えるようにしました。
就職活動は会社が一方的に選ぶものではないので、カルビーに興味があれば受けて欲しいです。お互いに縁があれば自然と入社することになると思いますので、自然体で受けてもらえればと思います。
■これまでのNEXT is NOWの記事はマガジンにまとめています!
文:町田 有希
写真:櫛引 亮