TOP INTERVIEW THE FIRST カルビー株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 江原 信
カルビー株式会社 代表取締役社長兼CEOに、2023年4月1日付で江原 信(えはら まこと)が就任しました。「THE CALBEE」編集部では、江原さんへ一問一答インタビューを実施。10の質問から初心やプライベートについてお聞きします。
Q. まずは、カルビーへの入社理由を教えてください。
江原:カルビーは、2009年にアメリカの食品大手であるペプシコとの業務・資本提携を締結し、ジャパンフリトレー株式会社を子会社化しました。そのジャパンフリトレーの社長をやってみないかとお声がけいただいたのがきっかけです。
―カルビーに対する印象はいかがでしたか。
江原:子どものころからカルビーの商品はよく食べていたので親近感がありました。また、私自身が根っからの“食いしん坊”で、食品業界も面白そうだなと思い、お受けいたしました。
Q. 入社してこれまで印象深かったことはなんですか。
江原:いろいろありますが、ひとつ挙げるとしたら、アメリカ・シカゴ生まれの老舗ポップコーンブランド「ギャレットポップコーン ショップス」※日本1号店の立ち上げに関わったことでしょうか。
―「日本初上陸」という話題性もあり、連日、長蛇の列ができていましたね。その影響はいかがでしたか。
江原:当時、日本でポップコーンといえば、「映画館で食べるもの」といったイメージが強く、スナック業界でも端っこの存在でした。そのポップコーンの認知度を上げ、さまざまなシーンで食べていただけるきっかけをつくることができた、エポックメイキングな取り組みになりました。
※2013年2月に「原宿店」をオープンし、ポップコーンの一時代を築きました。現在はその役割を終え、ライセンス契約は終了しています。
Q.愛読書はなんですか。
江原:田中冬二さんの詩集「田中冬二全集」です。
―愛読書が詩集というのは素敵ですね。どういったところに惹かれたのでしょうか。
江原:近代化により、失われていく日本の美しさが表現される詩情に心を奪われました。はじめて読んだのは大学生のころですが、いまでも自宅のリビングに置いて、読み返すことがあります。
Q.座右の銘を教えてください。
江原:「地道に、愚直に、徹底的に」です。
ビジネスにおいても、ホームランばかりを狙うのではなく、どんな形でもいいからまずは塁に出て、コツコツと物事を進めていくことを心掛けています。
Q.こだわりのビジネスアイテムはありますか。
江原:京都に本店をかまえる眼鏡屋さんでつくられている、こちらの「眼鏡」です。
―フレームの形もおしゃれですね。こだわりのポイントを教えていただけますか。
江原:ノーズパットに「琥珀(こはく)」が使われています。京都ブランドらしい、さりげないこだわりが気に入っています。
Q.学生時代に夢中になったことを教えてください。
江原:旅行が好きで、大学時代は「旅の会」というサークルに入っていました。アルバイトでお金を貯めては、仲間と日本各地を旅していました。
―なかでも印象に残っている旅はございますか。
江原:小笠原諸島(現在は世界遺産に登録)に2週間ほど旅したことです。小笠原諸島・父島の南西に浮かぶ「南島」で出会った美しい海や絶景は忘れられません。当時は、東京から小笠原諸島まで航路で片道44時間ほどかかり、その移動が大変だったことも、いまとなっては良い思い出です。
Q.オフはどのように過ごされていますか。
江原:物心がついたころから阪神タイガースの熱狂的なファンということもあり、阪神タイガースの試合観戦です。
―編集部メンバーも、江原さんが大の阪神ファンであることは、取材前から存じ上げておりました。
江原:週末は、家族と甲子園で現地観戦することもあります。私の影響で家族も阪神ファンになりましたが、いまでは私よりも野球や選手のことに詳しくなっています。
Q.日頃から健康のために取り組まれているコトはありますか。
江原:週末はジムに通って、カラダを動かすようにしています。また、食べることと同じくらいお酒も好きなので、週1回は休肝日を設けるようにしています。プロ野球のシーズンが始まると、試合が休みになることの多い月曜が自然と休肝日になりますね。
Q.一番好きなカルビー商品は?
江原:思い入れのある商品は「マイクポップコーン」。個人的に好きな商品は「じゃがりこ」ですね。
―「じゃがりこ」のなかでも、お好みのフレーバーはありますか。
江原:「サラダ」と「たらこバター」がお気に入りで、よく食べています。
Q.カルビーをどんな会社にしていきたいですか。
江原:社員みんながワクワクして働ける会社にしていきたいですね。私たちの企業理念にある「おいしさと楽しさ」をお客様にお届けするためには、社員一人ひとりが楽しく、充実している必要があると考えています。
―最後に、ステークホルダーの皆さんへひと言お願いします。
江原:企業変革の実行により、グループ社員一丸となって経営を取り巻く課題に立ち向かい、グループの持つ可能性を切り拓いていきます。今後ともより一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
文:古澤 大輔
写真:櫛引 亮