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フォロワーさんの気持ちに寄り添う。「中の人」と、時々、黒エビ

カルビーの公式Twitterアカウントは2014年11月に開設され、いまでは42万人を超えるフォロワーさんとのコミュニケーションの場となっています。今回は、開設当初よりTwitterを担当するカルビーの「中の人」の素顔と思いに迫ってみたいと思います。

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中の人(なかのひと)
本名(非公開)。お顔(非公開)
宮城県仙台市出身
お菓子やシリアルをはじめ、おいしい食が好き。
黒エビ(くろえび)
カルビーキャラ(非公式)
主な生息地:Twitter界隈。イベント会場などにも出没する。
「中の人」の相棒。いまだ非公式であることに不満をもっているとかいないとか。

ベールに包まれた「中の人」ってどんな人?

過去のツイートからも、カルビーの「中の人」は宮城県仙台市出身であること、食への関心がとっても高いこと、そして女性であることは、フォロワーのみなさんもご存じかと思います。しかし、それ以外の情報はいまだベールに包まれています。一体、どんな人なのでしょうか。まずはその素顔に迫ってみましょう。

自分の興味に関わらず、トレンドにはとりあえず食いつきます。笑 そして、なぜ流行っているのか、みんながどんな楽しみ方をしているか、そこでどんな会話が繰り広げられているのかを、自分の目で確かめるようにしています。普段なら観ないテレビ番組でも、話題になっていればチェックしていますね」

このコメントを隣で聞いていた関係者(自称:「中の人」の横の人)からはこんな証言も。

「『中の人』さんは、どんなボール(情報)を投げても、すぐに返してくれます。その知識量と、情報に対する感度の高さは本当にすごいですよ」

カルビーの「中の人」はかなり好奇心が旺盛であることが分かってきました。そのルーツを探ると、学生の頃から「新しい商品やお店をチェックしたり、調べたりすることが好き」だったそうです。

カルビーの公式Twitterアカウントにおける、これまでの累計ツイート数は10,000超。1日平均で約4~5ツイートしている計算になります。ツイート内容も、自社の商品やキャンペーンに留まらず、企業に関する豆知識や、何気ない日常のつぶやき、フォロワーさんや他企業の「中の人」との掛け合いまで多岐に渡ります。日頃から好奇心をもって、様々なことに目を向けるからこそ、ツイートの幅を広げることができるんですね。

やめられなくしてやろうか

話題のハッシュタグに乗っかり、コミュニケーションを楽しむことも。

「中の人」の流儀~自ら調べる。みんなを笑顔に。

カルビーの「中の人」は、1つツイートするまでにどんなプロセスを踏んでいるのでしょうか。なかなか目にする機会がない仕事の裏側に潜入してみたいと思います。

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「仕事のベースとして大切にしているのは、『自ら調べる』ことです。誤った情報は出せないですし、フォロワーのみなさんに正しい情報を、誰が見ても分かりやすい言葉でお伝えしなければいけません。なので、まずはとにかく自分で調べるようにしています」

自ら調べることが習慣になると「社内のどこにどんな情報があるか把握できてくる」そうです。また自分で分からないことがあれば、誰かに確認することで「社内の人脈も自然と広がってくる」と語ってくれました。

「そこまで細心の注意を払っていても、過去には誤った内容でツイートしてしまったこともあります。ミスの重大性にもよりますが、原則、削除せず、隠さないようにしています。自社に関する情報であれば、訂正のツイートを出して対応します。何気ない日常のつぶやきで誤字をやってしまったときは「誤字ラ(ゴジラ)、やっちゃいました」「噛んだー」と叫んで、フォロワーさんにいじってもらいます。笑」

フォロワーさんとのコミュニケーションにおいても大切にしていることがあると「中の人」は語ります。

誰も傷つけない、みんなが楽しい気分になれるようなコミュニケーションを意識しています。全員にいいね!と思ってもらうことは難しいかもしれないけど、一人でも多くの人が笑顔になってくれたら嬉しいなと思いながらツイートしています」

ここで再び、関係者(自称:「中の人」の横の人)からこんな証言をいただきました。

「『中の人』の温度感をダイレクトに届けたいので、ツイート内容を1つ1つ、誰かがチェックすることはしていません。そうすることで、素の『中の人』がフォロワーさんに伝わっていたら嬉しいですね」

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公式Twitterアカウントの軌跡と「黒エビ」誕生秘話

― 順風満帆な船出ではありませんでした

2014年11月25日に投稿された、記念すべき「最初のツイート」がこちら!

最初のツイート

カルビーではひと足先に、公式Facebookアカウントが立ち上がっていたこともあり、「最初のツイート」はFacebookアカウントの担当者と相談しながら考えたそうです。「初期のツイートを見返すと、何をつぶやいたらいいのやら手探り感が出ちゃってますね。笑」と懐かしみながら、「中の人」が当時のことを振り返ります。

「カルビーの企業アカウント開設は他社さんと比べて後発でした。なかなか社内の理解が得られなかったんです。どんな情報を出せばいいのか、炎上したらどうするんだといった、運用面やリスクを心配する声が多くありました。ただ、これからはお客様との新しいコミュニケーションの場を創っていきたいと、部門横断プロジェクトを立ち上げ、関係各所の理解を得て、ようやくスタートすることができました。振り返ると、開設してしばらくは、主要ブランドの商品担当者よりむしろ、少しアピールに困っているブランドの商品担当者や部署の人たちと投稿する内容を考えたりしてましたね」

公式マーク

2016/5/10 公式マークがついた日のツイート

― 非公式キャラ「黒エビ」の誕生秘話・・・衝撃の事実も判明!?

黒エビ誕生

「中の人」の相棒であり、フォロワーさんの人気者、非公式キャラ「黒エビ」が華々しいデビューを飾ったのは2015年3月9日のことでした。

・・・んっ???

ここで衝撃の事実が判明!!!ツイートをよく見ると、なんと「ブラックタイガー」と名乗っています。最初は「黒エビ」じゃなかったんですね。まあ細かいことは置いておきましょう・・・

「『黒エビ』誕生のきっかけは、シンプルにキャラクターがいたら楽しいよね!から始まりました。カルビーには多くのキャラクターがいますが、ほとんどが各ブランド専属です。なので、どの商品を紹介する際にも使えて、カルビーらしさのあるオリジナルキャラクターを作ろうということになりました」

なぜ「黒エビ」になったのでしょうか。

「カルビーといえばエビ。『かっぱえびせん』の本家は赤だから、違う色がいいよね。Twitterではブラックジョークもいえる、ちょい悪のキャラがいたら面白そうということで『黒エビ』になりました。笑」

すると、ここで新たな事実が判明。取材中、過去のツイートを振り返っていると・・・

エビフライ

!!!

カルビー非公認エビフライ???

「黒エビ」の誕生より少し前に、非公認「エビフライ」がいたことが判明!「中の人」もこれにはさすがに動揺の様子が隠せませんでしたが、どうやらカルビーの食育チームから拝借したぬいぐるみだったということが分かりました。まあ細かいことは置いておきましょう(パート2)・・・

予想外の知られざる過去まで明らかになった「黒エビ」の誕生秘話となりましたが、「黒エビ」のぬいぐるみ、実はカルビー社員(Facebookアカウント担当者)の手作りなんです。

フォロワーのみなさん、これからも非公式キャラ「黒エビ」をどうぞよろしくお願いします。

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いつもと雰囲気の違う重厚感あるお部屋にて。

フォロワーさんの気持ちに寄り添う。

― 「近所でよく会う、お菓子好きのお姉さん」のような存在でありたい。

「公式Twitterアカウントは、カルビーをより身近に感じてもらいたい、カルビーに親しみをもってもらいたいという思いで続けています。もちろん商品やキャンペーンの紹介もしますが、PRアカウントではありませんし、もっとも大切なのは『フォロワーさんの気持ちに寄り添う』ことだと考えています」

Twitterはフォロワーさんたちの場所であって、「私たちカルビーは、そこにお邪魔している」というスタンスで運用していると「中の人」は語ります。
「私は、『近所でよく会う、お菓子好きのお姉さん』のような存在でありたいと思っています。新しい情報を良く知っていて、このお菓子おいしいよ!って気軽に話しかけるような距離感を心掛けています」

このようにフォロワーさんとの信頼関係を積み重ねてきた「中の人」にとって、忘れられないエピソードがあるといいます。

「ある新商品を発売したときの話です。カルビーにとっても目新しいタイプの商品だったこともあり、Twitterで大々的に紹介させてもらったんです。しかし発売後、商品に不具合があることが発覚。結果、回収する事態となってしまいました。自信をもっておすすめしていたこともあり、本当に申し訳ない気持ちで、回収のご案内をさせていただきました。もちろんお叱りのお声もいただきましたが、それ以上に多くのフォロワーさんから応援のお声をたくさんいただきました。あの時の温かいお声は今でも励みになっています

― 今後、フォロワーさんとやってみたいこと

最後に、今後、フォロワーさんとやってみたいことについて「中の人」に聞いてみました。

「Twitterは基本、文字を中心としたコミュニケーションです。良いところがたくさんありますが、フォロワーさんとリアルでつながる機会があったらどんな風かなと想像したりします。ラジオみたいに『声』でつながるのも面白そうですね。」

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(本記事に掲載した数字は2021年7月6日時点のものになります。)

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