カルビーに入社して挑戦したことは? 若手社員がそれぞれの経験を語る
2025年4月入社の新卒(大学・大学院卒)採用のプレエントリーがスタートしました。
今年の採用テーマは、
「我々は、常に挑戦者だ。」
カルビーでは、これまでの主力事業に加え、海外展開の加速や、新たな食領域の開拓を目指しています。その中で、まだやったことのない“未踏の領域”に力強く踏み出せる人と一緒に仕事がしたい。そんな想いがこのテーマに込められています。
「THE CALBEE」では昨年に引き続き、カルビーの採用活動や人財育成をテーマにした連載「NEXT is NOW」をアップしていきます。※不定期連載。
1回目となる本記事では、3名の若手社員が集まり「カルビーで挑戦したこと」をテーマに話してもらう企画を実施。その模様をお送りします。メンバーは、「じゃがりこ」のマーケティングを担当する永吉 真衣さん、商品の製造に使われる機械の設計や改善を行う東山 尚平さん、「堅あげポテト」の商品開発を手掛ける石川 真優さん、です。聞き手は、カルビーの新入社員研修などを行う中田 結花さんが務めました。
一体どのようなエピソードが語られたのでしょうか。3人の経験談に迫ります。
復活した「じゃがりこ」ファンサイトは、4年目社員の“提案”から
――まずは、みなさんがカルビーで挑戦したことを教えてください。
永吉:カルビーで仕事をしてみると、年齢や社歴に関わらず、いろいろなことができると感じています。私は入社5年目で、最初の3年間は首都圏の営業を、その後は「じゃがりこ」のマーケティングを担当して約2年が経ちました。営業でもマーケティングでも、社歴に関係なく上司がアイデアを聞いてくれました。そのアイデアも理由や意図がきちんと練られていれば、実現することが多かったんです。
たとえば、昨年10月に「じゃがりこ探検隊」という「じゃがりこ」ファンが集まるコミュニティサイトを立ち上げたのですが、これは2007〜2021年に運営されていた「じゃがり校」を復活させようと始めたものです。具体的なプランを練り、上司に提案して実現したんです。
東山:そういう提案から始まったんですね。
永吉:復活させる理由や狙い、新たにつくるサイトのイメージなどを明確に伝えることで、OKをもらえました。以前はWEBのみだったファンサイトを、アプリでも使用できるようにして使いやすくし、会員数もある程度絞って、コアなファンが集う場にしました。私自身「じゃがりこ」が大好きで、前からファンサイトを復活させたいと考えていたのでうれしかったですね。
石川:私も、早くからいろいろな仕事を任せてもらえたと思います。入社して2年は「じゃがりこ」の商品開発を担当し、それから2年間、名古屋で地域マーケティングに携わりました。その後、「堅あげポテト」「シンポテト」などの商品開発を担当して今3年目になります。入社前は「本格的な商品開発ができるのは、経験を積んでからだろうな」と思っていたのですが、1年目にはすでに開発することができました。永吉さんのようなマーケティングの担当者と日々話し合って考えていましたね。
永吉:新しい商品を開発するときは、基本的にマーケティングと開発担当がタッグを組んで、市場分析からコンセプト設計、実際の開発を行っていきますよね。
石川:毎日のように意見を交わしながら考えていきます。そんな自分のキャリアの中でも特に印象に残っている挑戦は、2023年2月に数量限定で発売した「ご褒美シンポテト カリくしゃキャラメリゼ味」の開発です。
「シンポテト」はカルビー最薄のポテトチップスで、小さな形状と“くしゃっ”とした軽い食感が楽しめることが特長の商品です。私は2021年に、この「シンポテト」の活性化を目的とした開発部門、マーケティング部門横断のプロジェクトに参加しました。ここで実現したいと考えたのが、手が汚れにくいポテトチップスです。私の家族は手が汚れないようにポテトチップスを箸で食べていました。私自身もお菓子を手で食べると指が汚れることが気になっており、この開発に至りました。
多くの商品はシーズニング(粉末)をかけて味付けを行いますが、「ご褒美シンポテト カリくしゃキャラメリゼ味」は液体をかけて味付けを行う「コーティング製法」を「シンポテト」で初めて採用しました。これによって手が汚れにくいポテトチップスを実現したんです。製造や輸送方法などの課題も多くありましたが、それを乗り越えて商品が発売した時は今まででいちばん嬉しかったです。
他にはない独自の機械の導入を担当、1年をかけたプロジェクト
東山:私は2022年秋に前任者から引き継いだ設備導入のプロジェクトが自分の中のチャレンジでした。入社してからの4年間は、工場にある機械のメンテナンスや改善に携わっていて、その後、今の部署に移り、新商品を作る際の設備のレイアウトや設計を担当するようになりました。
半年ほど経ったとき、ベテラン社員の方から設備導入プロジェクトを引き継ぐことになりました。担当したのは、ランダムに投入したリンゴを、商品に合った形状にカットする独自の設備です。製造ラインに導入するためには自分で設計したり調整を加えたりしなければなりません。前任者の経験にはまだ遠く及ばないので、毎日本当に一生懸命でした。
私が引き継いだときには大枠の設計はできていましたが、実際に現場で使うためには調整が必要になります。特に設計段階では見えなかった、ひとつひとつ形状や色が異なるリンゴに対応することや、現場の方が作業しにくい部分が多いことに苦労しました。とにかく現場の方の声を聞きながら、少しずつ改善していきました。
永吉:今はもう稼働しているんですか?
東山:2023年の秋に、およそ1年かけて導入が完了して。稼働が始まった時には、感動とともに安堵感がありましたよ。今はその設備で作られた「カリッとリンゴ」を奥さんや友達に見せて、「この商品に携わったんだよ」と自慢しています。
永吉:うまくいって安堵した、という気持ちはすごくわかります。私も昨年9月に「じゃがりこ細いやつ」という新商品のマーケティングを担当することになりました。もともと担当されていた方が産休に入り、発売2カ月前に私が引き継いだんです。開発に4年近くかかっていて、社内でも期待度の高い商品でした。とても良い形で先輩からバトンを受け取ったので、絶対に失敗できないプレッシャーもありましたし、とにかく発売前の最終準備を丁寧にやらなければと。発売後はお客さまからの反響も高く、満足のいく結果が出たので本当に安堵しました。
先輩たちの「どんどんやってみよう」が、次の一歩を踏み出す後押しに
――カルビーで新しいことを始めるとき、みなさんのモチベーションや後押しになっているものはありますか。
石川:何度か話に出ていますが、周りの社員、特に上司の人たちが「どんどんやってみよう」というスタンスでいることは大きいですよね。
永吉:本当にそうだと思います。安全・安心・おいしさという、カルビーにとって大切な部分を徹底していれば、いろいろなアイデアを実現できる雰囲気がありますね。上司自身も新しいことをやりたい意欲の高い人が多くて、週1回「知識を取り入れる時間」をつくろうとする人もいれば、ビジネススクールに通ってMBA(経営学修士)を取ろうとする部長もいました。
石川:あとはやっぱり、お客さまや友達、家族が「おいしい」と言ってくれると、また頑張ろうという気になりますよね。何度言われても、毎回うれしいです。
東山:私も機械のメンテナンスや改善をして現場の人が喜んでくれると、また新しい改善がしたくなります。それが後押しになっているのは間違いありません。
――3人がこれからカルビーで挑戦したいことはありますか。
石川:ゼロから自分で考えた商品・ブランドをつくって、ヒットを生み出したいですね。入社したときからの目標です。そのためには知識をもっとつけたいですし、マーケティングも勉強したいですね。
東山:私も今ある仕事を丁寧に進めつつ、開発やマーケティングの知識も得られればと思います。違うフィールドの仕事にも積極的に挑戦したいですね。
永吉:私はブランドマネージャーになりたいとずっと思っているので、実際にその立場で結果を出したいです。ブランドによっては今後グローバル展開も盛んになるでしょうから、今から海外の視点やルールも身につけていきたいと思いますね。
東山:日本でやっていることを海外に展開したり、その逆に海外から日本に持ち込むことも増えてくると思います。商品だけでなく、設備や機械の技術面でも国をまたいでグループ会社に横展開することも可能かなと。そういうことを、これから入社する人たちと一緒にできたらいいですね。
―それぞれの挑戦について語ったこの座談会。話はこれだけに尽きず、カルビーに入社したきっかけや大学時代の経験で役に立ったことについても語り合いました。その内容は、次回の記事でお伝えします。
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文:有井太郎(外部)
写真:櫛引亮
編集:瀧澤彩