スタッフも待ち望んだ、カルビー清原工場“リアル工場見学の今”
前回の記事[実況生中継!カルビー清原工場「オンライン工場見学」の舞台裏 ]では、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、初めて経験した工場見学の中止、それから約9カ月を経て、新たに立ち上げたオンラインでの工場見学の様子をお伝えしました。
そして2023年5月、ついにリアルでの再開を果たしたカルビー工場見学。
清原工場見学の今、そして想いを、現場の最前線で活躍する、清原工場 生産支援課 工場見学チームの上野純子さん・阿久津美紀さん・早川莉奈子さん・関口有紀さん、工場見学チームを縁の下で支える清原工場 副工場長 瀬戸口 直樹さんにお話いただきました。
ある一日のリアル工場見学に密着してみた!
取材当日、この日もいつも通り、工場見学のお客様がいらっしゃいました。
お客様に取材の許可をいただき、一緒に参加させていただくことに。
工場見学ってどんな体験ができるのでしょう。記事をご覧の皆さまに少しでも雰囲気を知っていただければと、まずはある一日の清原工場見学の様子をどうぞ!
備品やモニターを整えお迎えの準備をし、15分ほど前から正面玄関でお客様の到着をお待ちします。
先に到着されたお客様から2階の工場見学ルームへお通しします。
工場見学ルーム入口。壁面はカルビーロゴをイメージした赤に彩られ「工場見学」のロゴも。カラフルでワクワクしてくるような空間です。
赤い椅子が並べられた室内に入り、清原工場や商品の紹介、見学時の注意事項などをお話し、いよいよ見学コースへ!
壁面いっぱいに並んだ歴代商品の数々。清原工場で製造している「かっぱえびせん」と「フルグラⓇ」を紹介しています。
「かっぱえびせん」製造ラインの見学通路。電子ポインターなどを使い、わかりやすく説明する早川さん。
ところどころで商品に関する豆知識を挟みます。
「かっぱえびせん」見学通路に展示されている“乾燥状態”と“煎った後”の「かっぱえびせん」生地。
このあと、「かっぱえびせん」棟から「フルグラⓇ」棟へ移動します。こちらは移動途中の「かっぱえびせん」の階段。
次の階段は「フルグラⓇ」の素材が描かれています。
そして“虹の架け橋”を通って、「フルグラⓇ」棟へ。
「フルグラⓇ」の見学は、原材料の説明からスタートします!
「この通路の横には、長~い『フルグラⓇ』専用のオーブンがあるんですよ」の説明に驚く皆さん。
通路の一番奥、「フルグラⓇ」のオーブンの窓、そしてこの壁面のちょうど表側、工場の壁にいるオブジェについての説明です。
途中のオープンスペースまで戻ると、「かっぱえびせん」の味つけ体験用のセットが準備されていました。
手順を説明の後、好みの味つけにチャレンジします!
カップに入った味つけ前の「かっぱえびせん」に味材を入れシャカシャカとふります。大人の方も童心に帰る楽しい動きに皆さん笑顔がこぼれます。
自分で味つけした「かっぱえびせん」。ちょっと特別な味です!
そしてお待ちかね、試食の時間です!清原工場おすすめの「かっぱえびせん」と「フルグラⓇ」が並びます。
試食では、普段買わない商品を試したり、意外なおいしさに出会ったり。
後ろ側スペースには楽しい文具やお得なセットをご用意した売店もスタンバイ。
こうして約2時間の工場見学が終了。玄関では皆さんの姿が見えなくなるまでお見送りします。
表情を撮影しようと前に周ると、皆さん満面笑顔でした!
ここまで、清原工場見学の一日でした!
続いて、工場見学チームの皆さんにあらためて休止期間のこと、その想いを聞きました。
休止期間で知った、自分たちの想いと工場見学の役割
上野:リアル工場見学が再開して約1年。ようやく以前の賑わいを取り戻せたなというところですが、これもすべて関係する皆さんのお陰です。本当にたくさんの方にお世話になりました。当たり前が当たり前じゃないということを実感した期間でもありました。
阿久津:当時、お休み期間がどれぐらいになるか読めませんでした。でもだんだん長くかかりそうだね、といった雰囲気でした。
上野:それならと、老朽化した部分を改修することになり、一部改修の予定が大幅改修の運びになりました。1 年近い期間をかけて、見学コース の通路のデザイン、備品などを見直し改修しました。
阿久津:工場見学をお休みすることに、こんなにたくさんの方が残念に感じて、再開の時を待っていただいているんだとあらためて思いました。
瀬戸口:実は工場見学はお客様だけでなく、営業部門ではお得意様へのご案内、社内研修にも対応しています。
内容はそれぞれアレンジしますが、工場見学を通して、カルビー商品とカルビーという会社をお伝えする大切な役割を果たしているんです。
オンラインとリアル、それぞれの工場見学
上野:オンライン見学で使用するIT機器やモニターなども揃え、リアルに戻ってもハイブリットでも対応できるよう、トレーニングも重ねてきました。
再開してみると、多くのお客様がリアル見学をお申込みされます。
阿久津:「遠方からも気軽に参加できる」「普段は入れない工場内の様子を見ることができた」とオンライン見学もご好評いただいているのですが、やはり実体験いただけるのがリアル見学の強みのようです。
早川・関口:工場見学休止中に入社した私たちにとってはリアル見学が新鮮だったので、お客様にとってもそうなのかもしれません。
上野:再開当初は久しぶりのご案内にかなり緊張しました。自分たちで必要以上に心配していたんです。
人数が多すぎるとよくないんじゃないか、試食品をご提供するのは早いんじゃないかなど。
ですので元通りというよりマイナスからの再開といった感じでした。それを元に戻して、少しずつプラスしていく過程で、新メンバーの存在に助けられました。
阿久津:リアル見学の大きな流れは以前と変えていませんが、事後アンケートでいただいたご要望を細かなところまでしっかり反映させながら、ようやく1年が経ったところです。
メンバー全員がオールラウンドプレーヤー
上野:今日は早川さんが進行役を担当しましたが、当日の役割は固定ではなく、毎回あみだくじで決めているんですよ。
関口:リアル見学はお客様の反応を直接感じられるので、ご案内するのが楽しいです。
早川:小学生の見学は反応が元気で楽しいので、みんな担当したがるんです。ですのであみだくじが一番公平なんです。
上野:もちろんそれもありますが、環境が急に変わっても、一人だとしても、ご案内できる体制をつくっていこうと考えるようになりました。
チーム内に一人でよいとされている食品衛生責任者などの資格も全員で取得したり、今となっては休止期間が大きな糧になっているかもしれません。
瀬戸口:今回ご覧いただいたように、同じプログラムであってもお客様によって伝え方を変化させたり、どんな役割もこなせるようにトレーニングしたりとリアルだからこその緊張感をもってご案内しています。
生産支援課は人財採用や育成などの守りの仕事に見えるかもしれませんが、工場見学や商品を通じてファンをつくる攻めの仕事と考えています。
ここで工場見学に来られたお子さんが大きくなってカルビーに入社してくれる日が来たら、まさに理想ですね。
工場見学チーム:再開から1年、清原工場の工場見学は多くの方にご参加いただけました。これもひとえにお客様、関係する皆さまのお陰です。ありがとうございます。
2023年夏にはⅬRT(宇都宮ライトレール)も開通し、カルビー清原工場にもアクセスしやすくなりました。
リアル工場見学、オンライン工場見学とも皆さまのご参加を心よりお待ちしています!
*カルビー工場見学はこちらからお申込みいただけます。
文・写真:伊藤 奈美子